第12回座談会 大腸がん座談会 ASCO2022を振り返って 第一部
-PARADIGM TRIAL-

  

第12回座談会はASCO2022を終えて大腸癌の一次治療の話題をディスカッションするというテーマで、佐野病院 消化器がんセンターの小高雅人先生、静岡がんセンター 消化器内科の山﨑健太郎先生と北海道大学 消化器内科の結城敏志先生にお集まりいただきお送りいたします。第一部はASCOで発表されたPARADIGMについてご解説頂き、それを踏まえたディスカッションをしていただきました。

PARADIGM TRIAL

結城先生:
 RAS 野生型の切除不能進行/再発結腸直腸癌に対する一次治療として、ベバシズマブ+mFOLFOX6とパニツムマブ(抗EGFR抗体薬)+mFOLFOX6を比較検討したPARADIGM試験が本邦より報告されましたのでご説明します。

みなさんご承知の事と思いますが、右側と左側の結腸直腸癌には発生学的な違い、分子生物学的な違いがあり、抗EGFR抗体薬の抵抗性・感受性にも違いがあります(図1)。

図1