第13回座談会 肝臓座談会 第三部
-Advanced stage HCCの治療/複合免疫療法-

 

第13回座談会は、肝細胞癌の治療「Early stage・Intermediate stage・Advanced stage」について、国立がん研究センター東病院 肝胆膵内 科長 池田公史 先生、近畿大学医学部 消化器内科 上嶋 一臣 先生、千葉大学医学部附属病院 消化器内科 小笠原 定久 先生、武蔵野赤十字病院 副院長・消化器科 部長 黒崎 雅之 先生にお集まりいただき、各々についてのレクチャーとディスカッションを行いました。

Advanced stage HCCの治療/複合免疫療法 レクチャー

小笠原先生:
 現在、HCCには8レジメンが使える時代です。治療薬の開発に難渋した時代もありましたが、ここ数年は毎年のよう新しい化合物が登場しています。アテゾリズマブ+ベバシズマブの複合免疫療法とソラフェニブを比較したIMbrave150試験はご存知の通りHCC診療を大きく変えた試験です。OSのカプランマイヤー曲線は非常に印象的で(図1)、それによって肝癌診療ガイドラインは書き換えられ、アテゾリズマブ+ベバシズマブが一次治療の第一選択として推奨されるに至っています(図2)。

図1