第14回座談会 肝細胞癌座談会 第一部
-CheckMate9DW-
第14回座談会は、肝細胞癌のTOPICSとして2024年に発表された最新のデータに基づいて、国立がん研究センター東病院 肝胆膵内 科長 池田公史 先生、近畿大学医学部 消化器内科 上嶋 一臣 先生、千葉大学医学部附属病院 消化器内科 小笠原 定久 先生、京都府立医科大学 消化器内科 森口 理久 先生にお集まりいただき、各々についてのレクチャーとディスカッションを行いました。
CheckMate9DW について
- 池田先生:
- 今日は4つのテーマで進めていくことになっています。具体的には、CheckMate 9DW、LEAP-012、IMbrave150、そしてHIMALAYAという重要な4つのレジメンについて、それぞれ解説しながら、最新のデータを基に皆さんでディスカッションしようという会になります。
では早速ですが、1つ目のテーマ、CheckMate 9DWについてです。2024年の一番のトピックになるかと思います。それでは、上嶋先生、よろしくお願いいたします。
- 上嶋先生:
- CheckMate 9DWの試験結果についてご紹介します。この試験は、切除不能な肝細胞がんを対象として、Nivolumab+Ipilimumab(NIVO+IPI)が、レンバチニブ(LEN)またはソラフェニブ(SOR)に対して、全生存期間(OS)を延長できるかを検証した第3相比較試験です。この試験の特徴の一つとしては、VP4(門脈本幹腫瘍栓)を含まない症例が対象になっている点です。これが試験結果を解釈するうえでの重要なポイントのひとつだと考えています。もう一つのポイントは、対照群の治療内容がLEN85%、SOR15%という割合で、ほとんどがLENでの治療だったということです。ちなみに観察期間は35か月でした。(図1)
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図1
