CodeBreak 100: Activity of AMG 510, a novel small molecule inhibitor of KRASG12C, in patients with advanced colorectal cancer.
First Author : Marwan Fakih
CodeBreak 100試験:KRAS G12C変異型大腸がんに対するAMG510の有効性
背景
KRAS G12C変異は大腸癌の3%程度に認められ、予後不良因子として認識されている。KRAS G12C変異大腸癌既治療例に対する標準治療の無増悪生存期間(PFS)は2ヶ月程度であり、奏効割合は2%以下と報告されている。
図1. KRAS G12C変異とAMG510作用イメージ
KRASはGDPが結合している状態では不活性であり、GDPに替えてGTPが結合すると下流へのシグナル伝達を活性化し、GTPの分解と共に、不活性状態に戻る。
一方、KRAS G12C変異では、KRASはGTPが結合した活性型に留まることで下流へのシグナル伝達を恒常的に活性化するようになる。
AMG510はGDPが結合した不活型の高次構造に保持することにより、特異的かつ不可逆的にKRAS G12Cを阻害する低分子化合物である。
第1相試験の中間解析において、AMG510はKRAS G12C変異を有する固形がん患者に対する安全性と抗腫瘍効果を認めている。
今回、大腸癌症例に対するアップデートされたデータを公表する。
対象と方法
試験デザインを図2に示す。