2020 Virtual Scientific Program American Society of Clinical Oncology®

Abstract 4510 胃癌

このエントリーをはてなブックマークに追加


Laparoscopic sentinel node navigation surgery versus laparoscopic standard gastrectomy with lymph node dissection in early gastric cancer: Final three-year survival results of multicenter randomized controlled phase III trial (SENORITA trial).

First Author : Keun Won Ryu, et al.

早期胃癌に対する腹腔鏡下センチネルリンパ節ナビゲーション手術と標準的なリンパ節郭清を伴う腹腔鏡下胃切除を比較した多施設共同無作為化第3相試験(SENORITA試験):3年生存の最終結果

背景

 センチネルリンパ節は腫瘍から直接リンパ管が流入し、最初に微小転移を来たすリンパ節と考えられている。腫瘍原発巣にトレーサー(色素またはラジオアイソトープ)を注入し、トレーサーが集積したリンパ節がセンチネルリンパ節として同定される。センチネルリンパ節ナビゲーション手術(SNNS)は、このセンチネルリンパ節を生検して転移の有無を組織学的に評価した上で、リンパ節郭清や切除する臓器の範囲を縮小することを目的とした術式である。SNNSは乳癌の領域ではその有用性が実証されており(Giuliano AE, et al. Ann Surg 1994)、各症例に応じた腋窩リンパ節郭清の省略などの縮小手術が既に実臨床へ導入されている。
 一方、早期胃癌に対する手術療法はD1またはD1+リンパ節郭清を伴う胃切除術(癌の部位により決定され、以下の術式が存在する;胃全摘術、幽門側胃切除、幽門保存胃切除、噴門側胃切除)が標準術式とされている(胃癌治療ガイドライン第5版、2018年、金原出版)。胃切除により残胃容量が減少することに加えて、リンパ節郭清に伴う迷走神経の切離や内分泌機能低下により、胃切除後障害を来たすことがしばしば課題となる。したがって、胃癌領域における機能温存・縮小手術への応用として、胃癌に特化したSNNSが開発されている(Kitagawa Y, et al. J Clin Oncol. 2013)。
 早期胃癌におけるリンパ節郭清を伴う標準的な腹腔鏡下胃切除術(LSG)に対する腹腔鏡下センチネルリンパ節ナビゲーション手術(LSNNS)の優劣は不明である。SENORITA試験は早期胃癌を対象として、LSNNSのLSGに対する短期および長期手術成績、QOLに関する臨床的な意義を検討した試験である。

対象と方法

 本試験は多施設共同の前向き無作為化非劣性試験である。術前診断として径3cm以下のT1N0の胃腺癌(分化度は問わない)を対象とし、内視鏡治療の対象となる症例は除外した。患者は無作為にLSGまたはdual tracerを用いたLSNNSに割り付けられた(図1)。

図1.腹腔鏡下胃切除術(LSG)と腹腔鏡下センチネルリンパ節ナビゲーション手術(LSNNS)

Abstract 4510
(発表者の許可を得て掲載)

 主要評価項目は3年無病生存(3yDFS)とした。LSG群の3yDFS 97%、タイプ1エラー 5%、検出力 80%と設定し、ハザード比の非劣性マージン2.737、必要症例数は各群290例が見込まれた。3年無再発生存(3yRFS)、3年全生存(3yOS)、3年原疾患死亡(3yDSS)を副次評価項目とした。

このコンテンツは会員限定です。ログインをしてご覧ください。

ユーザ登録 ログイン

レポート一覧へ