Randomized phase III study of irinotecan/cisplatin (IP) versus etoposide/cisplatin (EP) for completely resected high-grade neuroendocrine carcinoma (HGNEC) of the lung: JCOG1205/1206.
First Author : Kenmotsu H, et al.
完全切除後の高悪性度神経内分泌癌(HGNEC)に対するイリノテカン+シスプラチンとエトポシド+シスプラチンを比較するランダム化第3相試験
背景
WHO分類において小細胞肺癌(SCLC)と肺大細胞神経内分泌癌(LCNEC)は、高悪性度神経内分泌癌(HGNEC)に分類され、両者は形態学的特徴により病理診断される。ランダム化試験は無いものの、術後SCLCやLCNECに対してエトポシド+シスプラチン併用療法(EP)が実地臨床では行われている。
一方、進展型SCLCの一次治療に対して、EPとイリノテカン+シスプラチン併用療法(IP)を比較する第3相試験(JCOG9511)が行われ、全生存期間(OS)においてIPの優越性が示された。
そこで完全切除後HGNECに対する術後補助化学療法として、IPとEPを比較する第3相試験JCOG1205/1206を行った。本試験の初回報告を静岡県立静岡がんセンターの釼持広知先生より発表された。
対象と方法
完全切除後、病理病期I~IIIA期のHGNECで75歳未満を対象に行われた。術式は肺葉切除もしくは片肺全摘でN2リンパ節切除が行われ、術後28~56日を症例登録期間とした。EPを標準治療群、IPを試験治療として、EP群IP群は1:1に割り付けられた(図1参照)。