2020 Virtual Scientific Program American Society of Clinical Oncology®

Abstract 4004 大腸癌


OS and Long-term DFS of 3 versus 6 Months of Adjuvant Oxaliplatin and Fluoropyrimidine-based Therapy for Patients with Stage III Colon Cancer: Final Results from the IDEA Collaboration

First Author : Alberto F. Sobrero, et al.

StageIII結腸癌に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6またはCAPOXの3ヶ月と6ヶ月の投与期間についての比較( IDEA Collaboration)

背景

 IDEA collaboration試験は、StageIII結腸癌に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6(5-FU/LV+Oxaliplatin)またはCAPOX(Capecitabine+Oxaliplatin)の3ヶ月と6ヶ月の投与期間について比較した12カ国6つのランダム化第3相試験(SCOT[イギリス/デンマーク/スペイン/オーストラリア/スウェーデン/ニュージーランド], TOSCA[イタリア], Alliance/SWOB 80702[アメリカ/カナダ], IDEA France[フランス], ACHIEVE/ACHIEVE2[日本], HORG[ギリシャ])のプール解析(pooled analysis)だった。2018年に発表された結果では、主要評価項目の3年DFSに関し、6ヶ月間投与に対する3ヶ月間投与の非劣性は示せなかった1)。しかし、3ヶ月投与では 1/3から1/5の神経毒性の減少を認め、再発リスクや治療レジメン別の一部のサブセットでは3ヶ月投与の非劣性が示されていた1)。このため、既に世界各国では、再発低リスクのStage III結腸癌においては術後補助療法としてCAPOX3ヶ月の治療が推奨されていた。
 今回の発表は、この試験の5年全生存期間(OS)、5年無病生存期間(DFS)(フォロー期間中央値:6年)と予め計画されたOSとDFSに関わるサブグループ解析結果である。

対象と方法

 IDEAに参加したSCOT試験、TOSCA試験、CALGB/SWOG C80702試験、IDEA France試験、ACHIEVE試験、HORG試験の統合データ(N=12,835)が用いられた。
 あらためて、今回の解析における非劣性マージンの決め方以下の通りだった。まず、MOSAIC試験において、オキサリプラチンの上乗せにより、DFSのHRは0.80に改善した。これは6ヶ月FOLFOXからみると、LV5FU2が再発リスクを1/0.8=1.25倍(25%)増やすということと同義であり、もし6ヶ月FOLFOX(またはCAPOX)を3ヶ月に減らすことにより、再発リスクが25%増えるのであれば、オキサリプラチンがない時代に戻ることになり、当然許容されない。このため、約半分の11%まで再発リスク増を許容する、という考え方に基づき、非劣性マージンはHR=1.11と設定された。DFSついても、これまでと同様に設定された。FDR(False Discovery Rate)調整後の片側検定でP<0.025で非劣勢が証明されたことになる。

結果

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