Phase II study of anti-EGFR rechallenge therapy with panitumumab driven by circulating tumor DNA molecular selection in metastatic colorectal cancer: The CHRONOS trial.
First Author : Andrea Sartore-Bianchi
切除不能大腸癌患者における血中循環腫瘍DNA(ctDNA)ガイドによるパニツムマブを用いた抗EGFR抗体薬再投与の第2相臨床試験:CHRONOS trial
背景
- 切除不能大腸癌患者において、現時点でRAS以外に治療標的となるのはERBB2増幅、BRAF変異及びMSI-Hに限られている。この中で最も多く治療対象となるのは、RAS/BRAF野生型症例に対する抗EGFR抗体薬療法である。しかし、全ての症例おいて最終的に耐性が生じる。
- 抗EGFR抗体薬に対する耐性はRASとEGFR外部ドメインの変異クローンに起因し1),2)、血漿ctDNAでモニタリングすることが可能である3)。さらに抗EGFR抗体薬療法の中止により、これらの変異クローンが減少し、抗EGFR抗体薬療法の感受性を取り戻すことが報告されている3),4)(図1)。
- 臨床的に抗EGFR抗体薬の再投与は20%程度の奏効割合と報告されている5),6)。血漿ctDNAガイドによる抗EGFR抗体薬の再投与はより高い奏効割合を示すのかは不明である。
- 今回、血漿ctDNAにおけるRAS/BRAF/EGFR-ECD野生型に対する抗EGFR抗体薬再投与の多施設第2相試験が報告された。
図1. 背景
(発表者の許可を得て掲載)