Neoadjuvant transarterial infusion chemotherapy with FOLFOX could improve outcomes of resectable BCLC stage A/B hepatocellular carcinoma patients beyond Milan criteria: An interim analysis of a multi-center, phase 3, randomized, controlled clinical trial.
First Author : Shaohua Li, et al.
術前補助療法としてのFOLFOX肝動注化学療法は、ミラノ基準外の切除可能BCLCステージA/Bの肝細胞癌患者の予後を改善させた:多施設共同無作為化第3相試験の中間解析
背景
ミラノ基準外のBCLCステージA/Bの切除可能肝細胞がん患者に対する治療として、唯一の根治的選択肢である手術を施行したとしても、微小血管浸潤(MVI)が50-60%程度に認められ、1年後、2年後、3年後の全生存期間(OS)はそれぞれ75.8%、48.1%、10.7%であり、未だ満足できる成績とはいえない。そのため術前補助療法が検討され、として、肝動脈化学塞栓療法(TACE)や分子標的薬、肝動注化学療法(HAIC)などが候補として考えられている。しかし、TACEでは、重度の塞栓後症候群で炎症が生じると癒着が起こり、手術の難易度が上がるというデメリットがある。分子標的薬では、奏効割合が低く、費用対効果が悪い点がデメリットである。いくつかの研究ではHAICの有用性が述べられており(表1)、本研究では、術前補助療法としてFOLFOXレジメンを用いたHAICを行った患者の有効性と安全性を検討することを目的とした。