Adapted physical activity in patients (Pts) with advanced pancreatic cancer (APACaP): Results from a prospective national randomized GERCOR trial.
First Author : Cindy Neuzillet, et al.
GERCOR 試験:進行膵癌に対する調整された身体活動療法の多施設共同ランダム化比較試験
背景
進行膵癌はFOLFIRINOX、もしくはゲムシタビン±ナブパクリタキセル等の化学療法による治療が行われる。しかし、その効果は全生存期間中央値が6‐12ヵ月と限られたものである。同腫瘍において、腫瘍関連症状を緩和し、体力維持、筋力維持により身体活動性を適切に保つこと(adapted physical activity:APA)が、健康関連の生活の質(Health-related quality of life: HRQoL)に及ぼす有益性を前向きに検討した報告はない。本研究では進行膵癌におけるAPAの有益性を評価する目的で、多施設共同ランダム化試験を行った。
対象と⽅法
主な適格規準は、進行膵癌と診断され、化学療法導入が予定されている、ECOG-PS 0-2、親族・友人等の身体活動療法を支えるパートナー(Physical Activity Partner)を有することだった。
登録患者は、一次薬物療法と栄養療法を含む標準治療を行う群(Standard群)と、標準治療に加えて16週間のAPAプログラムを導入する群(APA 群)の2群に、1:1の割合でランダム化割付された。
APAプログラムは個別化された有酸素運動と負荷運動で構成される。週1回のAPA専門トレーナーにより遠隔で監督されたセッションと、家族や友人などの非専門パートナー(Physical Activity Partner)によるセッションの双方を行い、忍容性に応じて運動強度・頻度を適宜調整した(図1)。