Randomized phase III trial of induction chemotherapy followed by chemoradiotherapy or chemotherapy alone for nonresectable locally advanced pancreatic cancer: First results of the CONKO-007 trial.
First Author : Rainer Fietkau, et al.
切除不能局所進行膵臓がんに対する導入化学療法後の化学放射線療法または化学療法単独療法の無作為化第3相試験:CONKO-007試験の初回解析
背景
切除不能局所進行膵癌に対する標準治療は化学療法(CT)である。また、化学療法後にconversion surgery(CS)も試みられている。しかしLAP-07試験をはじめとして多くの試験が行われたものの、切除不能膵癌に対する放射線療法の役割は、流動的であり賛否の分かれるところである。
対象と⽅法
本試験は無作為化多施設共同第3相試験である。
ゲムシタビン3サイクル(GEM1000mg /m2 day1、8、15、4週毎)またはFOLFIRINOX6サイクル(L-OHP 85mg/m2, l-LV 400mg/m2, CPT-11 180mg/m2, 5-FU 400mg/m2 bolus, 2400mg/ m2 46時間静注、2週毎)による3ヶ月間の導入化学療法(IC)後、画像CT評価にて病勢進行のない患者を、さらに3か月間化学療法を継続するCT群:GEMもしくはFOLFIRINOXと、放射線化学療法を行う化学放射線療法(CRT)群: 放射線照射50.4Gy /1.8Gy×28回+GEM 300mg /m2 (1週間毎)を併用後、GEM 1000mg /m2 (day1、8、15/サイクル)に無作為化割り付けした(図1)。
外科医によりR0切除可能と判断された症例は手術が施行され、不可能と判断された症例は化学療法が施行された。
当初、主要評価項目は導入化学療法開始後の全生存期間(OS)、必要症例数は830例と設定された。
しかし患者登録の遅れのため、中間解析において主要評価項目はR0切除率に、必要症例数は525例に変更された。
R0切除でもCRM≦1mmのものはCRM陽性と定義した。
(CRM:circumferential resection margin ※手術切除ラインから腫瘍の辺縁までの一番近い距離)
副次評価項目はOS、DFS(無病生存期間)、切除率、切除後生存期間である。