Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology® 2022

Abstract 4013 肝臓癌


Postoperative Adjuvant Hepatic Arterial Infusion Chemotherapy with FOLFOX In Hepatocellular Carcinoma Patients with Microvascular Invasion: A Multi-center, Phase 3, Randomized Study

First Author : Shaohua Li, at al.

微小血管浸潤を伴う肝細胞癌患者におけるFOLFOXを用いた術後補助肝動注療法;多施設,第3相、ランダム化試験

肝細胞癌(HCC)は肝切除後の再発率が高く、予後も不良である。特に、微小脈管浸潤(Microvascular invasion, MVI)は、外科的切除後の早期再発(24か月以内)における重要なリスクファクターである。FOLFOXを用いた肝動注化学療法(HAIC)は進行HCCの予後を改善しうることが報告されている。

対象と⽅法

本試験は、多施設共同前向きオープンラベルのランダム化第3相試験であり、中国の5施設で行われた。主な選択基準は、病理学的にMVIを有するも肉眼的な脈管浸潤がなく、HCC術後4~6週の画像診断で肝内もしくは肝外転移を認めず、そして全身状態の良好な薬物療法歴のないHCCの患者である。術後4~6週で選択基準を満たすすべての患者は、術後HAICを1~2サイクル受ける群(治療群)、もしくは術後補助療法なしで通常の経過観察を受ける群(コントロール群)のどちらかを1対1の比率でランダムに割り当てられた。治療群のレジメンは、オキサリプラチン85㎎/m2をday1の開始時~3時間目で、ロイコボリン400㎎/m2を3~4.5時間目で、フルオロウラシル400㎎/m2を4.5~6.5時間目で、そしてフルオロウラシル2400mg/m2をday1~day3に46時間で投与した。

結果

2016年6月から2021年8月までに351人がスクリーニングされ、315人の患者がランダム化され、術後HAICをうける群(治療群)に157人、術後治療は行わず経過観察する群(コントロール群)に158人が割り当てられた(Intension to treat (ITT)解析対象集団)。ITT解析対象集団の中で、他治療を受けた患者、経過観察を拒否した患者、同意撤回された患者など、治療群の14人、コントロール群の15人が除外され、治療群143人、コントロール群143人をPer protocol (PP)解析対象集団とした。主要評価項目は無病生存期間(Disease free survival, DFS)、副次評価項目は全生存期間、再発率、安全性だった(図1)。

図1 患者のフローチャート

Abstract 4013
(発表者の許可を得て掲載)

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