Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology® 2022

LBA1 大腸癌


Panitumumab (PAN) plus mFOLFOX6 versus bevacizumab (BEV) plus mFOLFOX6 as first-line treatment in patients with RAS wild-type (WT) metastatic colorectal cancer (mCRC): Results from the phase 3 PARADIGM trial.

First Author : Takayuki Yoshino, et al.

RAS野生型の切除不能進行再発大腸癌患者に対する一次治療としてのFOLFOX+パニツムマブとFOLFOX+ベバシズマブとの比較検討した第3相臨床試験:PARADIGM試験

背景

  • RAS野生型大腸癌において抗EGFR抗体薬と血管新生阻害薬の使い分けについては、最終的な結論はついていない。CALGB/SWOG 80405 試験において、化学療法+セツキシマブ vs 化学療法+ベバシズマブのOSにおけるハザード比は0.88(95%CI: 0.72-1.08)と有意差を認めなかったが、FIRE-3試験では、FOLFIRI+セツキシマブ vs FOLFIRI+ベバシズマブのOSのハザード比は0.70(95%CI: 0.54-0.90)とセツキシマブの優位性が示されていた1-2)。いづれの試験も主要評価項目を達成していない。
  • 抗EGFR抗体薬は、左側結腸および直腸を原発部位とするRAS野生型において有効であることが複数の試験の後解析で示されている3)
  • 本試験はRAS野生型の左側結腸癌および直腸癌患者を対象にmFOLFOX6 +パニツムマブ併用療法のmFOLFOX6 +ベバシズマブ併用療法に対する優越性を示す前向き試験である。

対象と⽅法

本試験は多施設共同ランダム化非盲検第3相試験であり、主な適格基準は以下の通りである(図1)。層別化因子は、施設、年齢(20-64歳 vs 65-79歳)、肝転移の有無とされた。

  • 組織学的にRAS野生型切除不能大腸癌の症例
  • 化学療法未施行の症例
  • 20-79歳
  • ECOGのPerformance Status(PS)が0-1の症例
  • 1つ以上の評価可能病変をもつ症例
  • 臓器機能が保たれている症例
  • 3ヶ月以上の予後が見込まれる症例
  • 主要評価項目:OS(左側症例)(さらに、左側症例で有意差があれば全症例でOSを評価)
  • 副次評価項目: PFS、RR、DOR、R0切除率(左側および全症例)、安全性(治療をうけた全症例)
  • 探索的評価項目:ETS、DoR、DCR(左側および全症例)

図1 試験デザイン

LBA1
(発表者の許可を得て掲載)

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