Maintenance treatment with cetuximab versus observation in RAS wild-type metastatic colorectal cancer: results of the randomized phase 2 PRODIGE 28 – UCGI 27 – TIME UNICANCER study
First Author : Valerie Boige, et al.
RAS 野生型進行大腸癌に対する一次治療導入化学療法後のセツキシマブ単独による維持療法の有用性を検討する第2相比較試験(TIME試験)
背景
切除不能大腸癌(mCRC)の一次治療におけるフッ化ピリミジン系薬剤による維持療法は、ベバシズマブ併用の有無にかかわらず、経過観察と比較して、無増悪生存期間を有意に改善するものの、全生存期間への明確な寄与は認められない1)。RAS 遺伝子野生型mCRCに対し、抗EGFR抗体薬は単独での使用においても抗腫瘍効果が期待できる薬剤ではあるが、維持治療における抗EGFR抗体薬単独療法の有用性について論じられた報告はない2-4)。
対象と方法
本試験は他施設共同ランダム化非比較第2相試験で、未治療のRAS 遺伝子野生型mCRC患者の一次治療でFOLFIRI+セツキシマブ療法による導入化学療法を4ヶ月行い、病勢安定(SD)以上の効果が認められた症例をA群(セツキシマブによる維持療法群)、B群(維持療法は行わず、2週ごとの観察のみ)に1:1に無作為化割り付けられた。層別化因子は施設、ランダム化前の抗腫瘍効果(部分奏効以上 vs SD)、および導入化学療法前のkohne score、CEA値、血小板数とされた(図1)。