Phase II study of Ipilimumab, nivolmab, and patitumumab in patients with KRAS/NRAS/BRAF wild-type, microsatellite stable metastatic colorectal cancer
First Author : Michael Sangmin Lee
KRAS/NRAS/BRAF 野生型かつマイクロサテライト安定性の切除不能大腸癌患者に対するイピリムマブ+ニボルマブ+パニツムマブの第2相試験
背景
パニツムマブは前治療を有するKRAS 野生型大腸癌患者に対し、単剤での奏効割合22.0%、無増悪生存期間4.1ヶ月を示している。
また一方、抗EGFR抗体薬はRAS 野生型大腸癌マウスモデルにおいてimmunogenic cell deathを引き起こし、T細胞の細胞障害性や透過性が高まること、PD-L1やCTLA-4の発現を高めることが奏効例において示されており、これらよりパニツムマブが免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める可能性が考えられる。
このため今回マイクロサテライト安定性の大腸癌に対するイピリムマブ+ニボルマブ+パニツムマブ併用療法第2相試験が検討された。
対象と方法
本試験は、Simon’s two-stage法を用いて行われた多施設共同第2相試験である。KRAS/NRAS/BRAF 野生型かつマイクロサテライト安定性もしくはpMMRの切除不能進行大腸癌患者で、1~2つのレジメンによる前治療を受けており、抗EGFR抗体薬の使用歴がない患者を対象とした。
主要評価項目は12週時点での奏効割合で、副次的評価項目は全奏効割合、無病生存期間、全生存期間、毒性だった。α=0.10、検出力80%、奏効割合の閾値は22%、期待値を35%と設定した。
Safety Run-inコホートで6例、StageIで26例、StageIIで24例の患者が登録された(図1)。