Abstract 4 白血病


In Patients with Relapsed/Refractory AML Sequential Conditioning and Immediate Allogeneic Stem Cell Transplantation (allo-HCT) Results in Similar Overall and Leukemia-Free Survival Compared to Intensive Remission Induction Chemotherapy Followed By Allo-HCT: Results from the Randomized Phase III ASAP Trial

First Author : Matthias Stelljes et al.

再発/難治性急性骨髄性白血病患者に対する化学療法からの即時同種幹細胞移植(allo-HCT)は、集中的寛解導入化学療法を行ってからのallo-HCTと比較して、全生存期間と無白血病生存期間が同等である: 無作為化第3相ASAP試験

背景

 AML患者にとって、同種造血細胞移植(allo-HCT)前の完全寛解(CR)達成は予後良好因子となる。しかし、再発難治性AML患者において、同種造血幹細胞移植前に高強度化学療法によりCRを目指すことが予後改善に有効であるかどうかは不明である。同種移植の前12日以内に、高用量シタラビンまたはメルファランによる前処置を行い、その後、強度を下げた前処置を行うと、同様に良好な結果が得られる。我々は、allo-HCT前の高強度寛解導入療法が、CR導入を意図しない治療からの即時allo-HCTと比較して、本当に予後を改善するのかどうかを検討した。

対象と⽅法

 初回導入療法後の反応不良のAML、または 再発AMLで、高強度化学療法と allo-HCT の適応があり、HLA一致血縁ドナー(MSD)、HLA適合(≥9/10)非血縁ドナー、または HLA 適合確率9/10以上の非血縁ドナー2名のドナー検索中の成人患者が登録された。患者は、シタラビン3g/m2(60歳以上は1g/m2)を1~3日目に1日2回投与し、ミトキサントロン 10mg/m2を3~5日目に投与(HAM)を行い、その後にAllo-HCTを行う寛解導入戦略群(RIST群)、または病性コントロールのみで速やかに前処置からAllo-HCTを行う群(DISC群)に1対1に無作為に割り付けられた。DISC群では、無治療観察が推奨されたが、病勢コントロールのために低用量シタラビン(LDAC)とミトキサントロンの単回投与が許容された。主要評価項目は治療の成功で、allo-HCT後56日目のCRと定義された。統計学的な目標は、DISC群の非劣性を示すことで、非劣性の許容範囲はは5%、片側αは2.5%とした。主な副次的評価項目は、無作為化時点からの全生存期間と56日目のCR達成からの無白血病生存期間とした。

図1 試験デザイン

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