Circulating tumor DNA methylation are markers for early detection of pancreatic ductal adenocarcinoma
First Author : Xiaoding Liu
膵癌早期診断における循環腫瘍DNAメチル化マーカーの有用性
背景
浸潤性膵管癌は最も予後不良な疾患であり、治療選択肢も限定されている。早期診断は生存期間延長の重要な因子である。。。近年、血中循環DNAメチル化が膵癌を含む癌の早期発見に有用である可能性が示唆されている1),2)。本試験は、膵癌特異的なDNAメチル化マーカーを含む次世代シーケンシングパネルを構築し、その有用性を検討した。
対象と方法
膵癌特異的メチル化マーカーを選出するために、膵癌患者の腫瘍組織、膵癌患者の腫瘍周辺組織、膵癌患者の血漿、健常者の血漿を使用した。RRBS法(DNAメチル化解析手法の一つ)を用いて、DNAのCpG領域(シトシン-グアニン配列が集中する領域)におけるメチル化を検出・定量化し、比較した。得られたDNAメチル化マーカーをもとに、早期診断パネルを構築し、膵癌患者、健常者、慢性膵炎患者の血漿を用いてパネルの有用性と外挿性を検証した。
図1. 試験デザイン
結果
膵癌特異的メチル化マーカーの選出、早期診断パネルの構築、パネルの有用性と外挿性の検証に用いた対象は以下の通りである(表1)。コホート毎の患者の年齢、性別、CA19-9高値の割合、進行期の割合に有意差は認めなかった。