Abstract 262MO 大腸癌


Multi-omics signature for identification of RAS wild-type colorectal cancer liver metastases sensitive to anti-EGFR therapy

First Author : Wenju Chang et al.

RAS 野生型大腸癌転移性肝腫瘍に対する抗EGFR抗体薬の感受性のマルチオミクス解析

背景

 大腸癌は世界的に高い罹患率、死亡率を来す悪性腫瘍の一つである。肝転移を有する患者では、初回診断時におよそ20~30%しか切除可能と評価されない。化学療法によりコンバージョン手術に持ち込むことは、予後改善に寄与すると考えられるが、RAS 野生型転移再発大腸癌(mCRC)に対するFOLFOX+抗EGFR抗体薬の客観的奏効割合は50%程度である。これまでにRAS 野生型mCRCにおけるセツキシマブの有効性を予測するディープラーニングモデルについての研究はない。そのため、本研究では治療前のCT画像とNGSを用いた遺伝子解析を組み合わせることで、RAS 野生型mCRC患者におけるセツキシマブの有効性を予測するディープラーニングモデルを構築することが可能かを検証することを目的とした。

対象と方法

 本試験はこれまでに中国で行われたmCRCに対する1次治療:セツキシマブ+化学療法群150例と化学療法単独群158例を比較した既報のデータを下に、セツキシマブ+化学療法群の中から画像解析可能な124例、遺伝子解析可能な107例を用いてマルチオミクスモデルを構築した。構築されたモデルをNegative Validation cohortとして化学療法群単独群で解析可能な61例に適応し、また全く別の臨床試験の患者群30例にExternal cohortとして適応した(図1)。

図1 本試験のFlowchart

Abstract 262MO
(発表者の許可を得て掲載)

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