ESMO Congress 2019

11740 肺癌


11740
Pembrolizumab in microsatellite instability high cancer: Updated analysis of the phase II KEYNOTE-164 and KEYNOTE-158 studies
L.A. Diaz, D. Le, M. Maio, et al.

背景

 Pembrolizumab (pembro)は、1次治療後のミスマッチ修復蛋白質発現消失(dMMR)、またはマイクロサテライト不安定性 (MSI-H)を認めるミスマッチ修復機能欠損(MRD)の固形がん患者、もしくは、フッ化ピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンによる治療後のdMMR/MSI-Hの大腸がん患者に対して、KEYNOTE-164試験(コホートAで61例のMSI-H大腸がん対象)およびKEYNOTE-158試験(19例のdMMR/MSI-Hの非大腸がん)において有効性を示した。現在FDAはペムブロリズマブを治療歴があるMRD固形がん患者に対して、またニボルマブをフッ化ピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンに不応不耐となったMRD大腸がん患者に対して承認している。本検討では、KEYNOTE-164試験とKEYNOTE-158試験における、28がん腫の18ヵ月以上のフォローアップの統合解析を行った。

 KEYNOTE-164試験は、前治療を2つ以上受けた症例のコホートA、および、前治療を1つ以上受けた症例のコホートBでdMMR/MSI-H大腸がん患者を集積し、KEYNOTE-158試験は前治療を1つ以上受けたdMMR/MSI-Hの非大腸固形がん患者を集積した。dMMR/MSI-Hは免疫染色もしくはPCRで確認された。適格性を満たした患者は、3週毎に200mg/bodyのペムブロリズマブが投与され、9週毎に画像評価が行われた。主要評価項目は中央判定によるRECIST ver1.1における奏効割合であった。KEYNOTE-164試験は2018年9月4日、KEYNOTE-158試験は2018年12月6日に、それぞれデータカットオフが行われた。

結果

 MSI-H大腸がん124例、MSI-H非大腸が233例の合計357例が登録された。年齢中央値は59歳(範囲20-87歳)、350例(98%)が1つ以上の前治療を受けていた。MSI-H大腸がんが全体の35%であり、MSI-H非大腸がん症例の内訳は、子宮内膜がん49例(14%)、胃がん24例(7%)、肝内胆管がん22例(6%)、膵がん22例(6%)、小腸がん19例(5%)、卵巣がん15例(4%)、脳腫瘍13例(4%)、肉腫9例(3%)、神経内分泌腫瘍7例(2%)、子宮頚がん 6例(2%)、前立腺がん6例(2%)、であった。(図1)

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