Health-related quality of life (HRQoL) in patients (pts) treated with pembrolizumab (pembro) vs chemotherapy as first-line treatment in microsatellite instability-high (MSI-H) and/or deficient mismatch repair (dMMR) metastatic colorectal cancer (mCRC): Phase III KEYNOTE-177 study
First Author : T. André et.al.
MSI-H/dMMR切除不能大腸癌初回治療例に対するペムブロリズマブは標準治療と比較しHRQoLを改善できるのか？（KEYNOTE-177試験）
背景
化学療法未施行のMSI-H/dMMR切除不能大腸癌(mCRC)を対象とした第Ⅲ相試験（KEYNOTE-177試験）において、ペンブロリズマブ単剤治療群は担当医判断による標準化学療法群に対して統計学的に有意な無増悪生存期間(PFS)の延長を示した。今回、事前に計画された探索的評価項目である、健康関連QoL(HRQoL)調査についての報告がなされた。
対象と方法
本試験では化学療法未施行のMSI-H/dMMRmCRC患者を対象に、以下の2群に1:1にランダム化割付が行われた。
■ペンブロリズマブ群：P群(200mg/3週毎, 最長35サイクル)
■標準的化学療法群：C群 (mFOLFOXもしくはFOLFIRI±ベバシズマブまたはセツキシマブ)
HRQoL調査にはEORTC QLQ-C30、EORTC QLQ-CR29、及びEQ-5D-3Lの3種類の調査票が用いられ、治療開始前、治療経過中、および治療中止後30日経過時点でHRQoL調査が行われた。
今回の解析では、1回以上の試験治療が実施され、かつ1つ以上のHRQoL調査を完遂した症例を対象とした。
治療開始前と治療開始18週時点のHRQoLスコアを比較し、スコア変化の平均値を算出した。多くの症例でHRQoL調査が終了し、かつ両群ともに治療継続中の患者割合が高いことが見込まれる治療開始18週時点のスコアが比較対象として選択された。また、EORTC QLQ-C30によるTime to deterioration（TTD：治療開始前のスコアから10ポイント以上低下するまでの時間）が、Kaplan-Meier法およびCox回帰モデルを用いて解析された (図1)
図1. 試験概要
