Gut microbiota and efficacy of immune-checkpoint inhibitors (ICIs) in patients (pts) with advanced solid tumor: SCRUM-Japan MONSTAR-SCREEN
First Author : Kentaro Sawada
進行固形癌における免疫チェックポイント阻害薬の効果と腸内細菌叢の検討:SCRUM-JAPAN MONSTAR SCREEN
背景
免疫チェックポイント阻害薬は種々の固形癌において高い有効性を示している。既報の複数の研究では、腸内細菌叢が癌腫に関わらず免疫チェックポイント阻害薬の治療効果に影響を与えていることが報告されている。なかでも、Bifidobacterium longum、Dorea formicigenerans、Enterococcus faeciumなどは免疫チェックポイント阻害薬の良好な効果との関連が示唆されている。また、Prevotella histicolaやBacteroidalesやPrevotella spなどは免疫チェックポイント阻害薬への不応との関連が示唆されている。さらに腸内細菌叢の多様性もまた免疫チェックポイント阻害薬の良好な効果の予測因子とされている1),2)。
SCRUM-Japan MONSTAR-SCREENは日本の31の主要ながん施設でおこなわれている、進行性固形腫瘍を有する2,000人の患者を対象とした糞便腸内細菌叢と循環腫瘍DNA(ctDNA)のプロファイリングおよびモニタリングプロジェクトである(表1)。本プロジェクトでは治療前に腫瘍組織検体を用いてFoundationOne®CDx によるnew generation sequencing(NGS)解析および血液検体を用いたFoundationOne®LiquidによるNGS解析、糞便腸内細菌叢解析を行い、治療終了時に再度FoundationOne®LiquidによるNGS解析と糞便腸内細菌叢解析を行った。今回、プロジェクト内のCohort C(免疫チェックポイント阻害薬使用例を対象)におけるバイオマーカー解析結果が報告された。