Abstract LBA-003 胃癌


Abstract LBA-003
A phase III study of TAS-118 plus Oxaliplatin versus S-1 plus Cisplatin as first-line chemotherapy in patients with advanced gastric cancer (SOLAR study). / Yoon-Koo Kang, et al.

背景

 TAS-118は、S-1の配合成分である、テガフール(FT)、ギメラシル(CDHP)、オテラシルカリウム(Oxo)に葉酸製剤であるホリナートカルシウム(LV)を配合した薬剤である。LVを5-FUに併用すると、thymidylate生合成の触媒酵素であるthymidylate synthase (TS)の阻害活性が増強されることが知られ、実際にS-1+LVは同様の機序で高い抗腫瘍活性を示すことが報告されている1)。切除不能進行・再発胃癌患者を対象とした第II相ランダム化比較試験(10020450試験)において、主要評価項目である腫瘍縮小割合はS-1+LV+オキサリプラチン群で66%であり、高い奏効割合と安全性が確認された2)。以上より、胃癌に対する一次治療としてのS-1+シスプラチンに対するTAS-118+オキサリプラチンの優越性を検証する、ランダム化比較第III相試験が行われた。

対象と方法

 本試験は日本と韓国で実施され、対象は年齢 20歳以上、ECOG PS(performance status) 0-1で、前治療が実施されていないHER2陰性の切除不能進行・再発胃癌/食道胃接合部癌患者とされた。登録症例はTAS-118+オキサリプラチン群(TAS-118:40-60mgを1-7日目に1日2回内服、オキサリプラチン 85mg/m2を1日目に点滴静注:14日周期)、もしくは、S-1+シスプラチン群(S-1:40-60mgを1-21日目に1日2回内服、シスプラチン 60mg/m2を1日目または8日目に点滴静注:35日周期)のいずれかに1:1に無作為割付された(図1)。主要評価項目は全生存期間(OS)、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)、治療成功期間(TTF)、全奏効割合(ORR)、病勢制御率(DCR)、安全性とされた。

Abstract LBA-003

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