Abstract LBA-006:Trifluridine/tipiracil (FTD/TPI, TAS-102) with or without bevacizumab in patients with chemo-refractory metastatic colorectal cancer. A Danish investigator-initiated randomized study
背景
BRAFV600E変異型大腸がんは全大腸がん患者の10-15%を占めており予後が悪いことが知られている。BRAF阻害剤単剤での治療はEGFRの活性化を引き起こしてしまうため結果的に効果を示さないが、MAPK経路の複数の因子をターゲットとすることでそれを克服できるのではないかと考えられる。
対象と方法
本試験は前治療歴として1-2レジメン投与された後に増悪したBRAFV600E変異型大腸がん患者を対象とした国際共同第3相試験である。前治療としてRAF阻害剤、MEK阻害剤、EGFR阻害剤がいずれも使用されていないPSが0もしくは1の患者665例がTriplet療法群(エンコラフェニブ300mg:1日1回内服+ビニメチニブ45mg:1日2回内服+セツキシマブ:1週に1回点滴)、Doublet群(エンコラフェニブ+セツキシマブ)、対照群(FOLFIRI+セツキシマブあるいはイリノテカン+セツキシマブ)に1:1:1(Triplet群;224例、Doublet群;220例、対照群;221例)に無作為割り付けされた。
主要評価項目は30例のSafety Lead-inの結果を踏まえて最終的にTriplet群と対照群を比較した全例における全生存期間(OS)と最初に登録された330例の奏効割合(ORR, 中央判定)となり、副次的評価項目はDoublet群と対照群を比較したOS、ORR、3群の無増悪生存期間(PFS)、安全性となっている。