VOLTAGE-A Study (EPOC 1504)
Nivolumab Monotherapy and Subsequent Radical Surgery Following Preoperative Chemoradiotherapy in Patients with Microsatellite Stable and Microsatellite Instability- High Locally Advanced Rectal Cancer
First Author : Satoshi Yuki ,et al.
VOLTAGE-A試験(EPOC1504):MSSとMSI-Hの切除可能局所進行直腸癌に対する術前化学放射線療法後の逐次治療としてのニボルマブ単独療法の安全性・有効性を検討する多施設共同医師主導治験
背景
局所進行直腸癌に対する術前化学放射線療法(CRT)は標準治療として位置づけられている。in vivoにおいて、放射線照射(RT)後に抗PD-1抗体を投与することで相乗効果が得られることが示されており1)、またマイクロサテライト不安定性(MSI-H)の切除不能大腸癌に対する抗PD-1抗体の有用性が報告されている2)。本試験ではcT3またはcT4の遠隔転移のない局所進行直腸癌に対して、CRT(RT 50.4Gy、カペシタビン 1650mg/㎡/day)後にニボルマブを投与し局所切除を行う逐次治療の有用性と安全性について検討を行った。
対象と方法
切除可能なcT3またはcT4の遠隔転移のない局所進行直腸癌(腫瘍肛門側端が肛門縁から12㎝以内)を対象とし、術前CRTとして50.4Gyの照射とカペシタビン内服(1650mg/㎡/day)を行った後に同意取得、登録を行った。ニボルマブ(240mg/body)を2週毎に最大5サイクルまで投与し、ニボルマブの最終投与から2週間以上空けて外科的切除を行い、FOLFOXまたはXELOXによる術後補助化学療法を行った(図1)。
主要評価項目はマイクロサテライト安定(MSS)の局所進行直腸癌患者におけるAJCC tumor regression gradeを用いた中央判定での病理学的完全奏効割合(pCR)と設定された。