ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2020

Abstract O-16 大腸癌


Relative impact of T4 and N2 on the efficacy of 3 versus 6 months of adjuvant CAPOX for high-risk stage II and stage III colon cancer: ACHIEVE and ACHIEVE-2 trials.

First Author : Yamanaka T, et al.

ACHIEVE/ACHIEVE-2試験におけるhigh-risk stage IIおよびstage III結腸癌に対する術後補助化学療法としてのCAPOX 3ヶ月vs 6ヶ月の治療成績の違いにT4およびN2が与える影響

背景

 結腸癌に対してはIDEA collaboration1)2)の結果より、深達度(T因子)およびリンパ節転移(N因子)に基づいた術後補助化学療法の選択が各国のガイドラインで推奨されるようになった。Low-risk群であるT1-3かつN1のstage IIIに対しては3ヶ月のCAPOXが最も推奨され、それ以外のstage IIIおよびhigh-risk stage IIに対しては3ヶ月のCAPOXはオプションのひとつとなった。
 IDEA collaborationにおいてT4もしくはN2であるstage IIIの症例は共に予後不良であることが報告されており、3年無病生存割合(DFS)がT4症例では3ヶ月投与群 58.1%(95%信頼区間:55.4-61.0%)、6ヶ月投与群 61.4%(95%信頼区間:58.7-64.2%)、N2症例では 3ヶ月投与群61.6%(95%信頼区間:59.3-64.1%)、6ヶ月投与群 61.8%(95%信頼区間:59.5-64.3%)だった。

対象と方法

 術後補助化学療法としてCAPOX療法を受けた症例において、T4とN2のどちらの因子が、3ヶ月と6ヶ月の有効性の比較により強い影響を持つか調査することを本研究の目的とした。
 本解析は本邦で行われたACHIEVE試験3)(stage IIIに対するFOLFOX/CAPOX 6ヶ月投与 vs 3ヶ月投与の第3相試験)およびACHIEVE-24)(High-risk stage IIに対するFOLFOX/CAPOX 6ヶ月投与 vs 3ヶ月投与の第3相試験)のデータを用い、その中でもCAPOXが選択された症例を対象として解析を行った。病期診断はUICC/AJCC TMN 第7版に基づいて行われた。

結果

 ACHIEVE試験(stage III)およびACHIEVE-2試験(High-risk stage II)にはそれぞれ1291例/514例が登録された。それぞれFOLFOXが投与された症例(322例/82例)を除いた1401例(969例/432例)が解析対象となった。1401例の内、3ヶ月投与群は702例、6ヶ月投与群は699例だった(図1)。

図1 解析対象

Abstract O-16
(発表者の許可を得て掲載)

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