Phase I/IB study of Regorafenib and Nivolumab in Mismatch Repair (MMR) Proficient Advanced Refractory Colorectal Cancer
First Author : Richard Kim, et al.
ミスマッチ修復機能欠損の無い進行大腸がんに対するレゴラフェニブ+ニボルマブ併用療法の第1/1B相試験
背景
MSS/pMMR進行大腸がん患者ではPD-1阻害による抗腫瘍効果がみられないことが知られている。一方、マルチキナーゼ阻害剤であるレゴラフェニブは、コロニー刺激因子1受容体(CSF1R)を阻害することで免疫応答を抑制する腫瘍関連マクロファージ(TAM)を減少させることが報告されており1)、加えてMHC-I発現を維持したままIFNγによるPD-L1及びIDO1の発現誘導を抑制することが示されている2) 。このため、レゴラフェニブはニボルマブなどの免疫チェックポイント阻害剤による抗腫瘍免疫を増強する可能性が期待されている。
最近、日本から報告された第1B相試験(REGONIVO試験)にはMSS大腸癌25例が含まれており、標準治療不応/不耐のMSS大腸がんにおける奏効割合は33%と報告されている3)。本試験はREGONIVO試験の結果を踏まえ試験が計画された。
対象と方法
試験デザイン
標準治療不応/不耐のpMMR大腸癌を対象に、第1相:ニボルマブ240mg 2週毎投与に併用するレゴラフェニブ 3週投与1週休薬の最大耐用量を決定する、拡大コホート(計40例):ニボルマブ240mg 2週毎投与+レゴラフェニブ最大耐用量 3週投与1週休薬を16週継続し、その後ニボルマブを480mg 4週毎投与に変更して継続する、というデザインで実施された(図1)。