Phase 3 APACT trial of adjuvant nab-paclitaxel plus gemcitabine vs gemcitabine alone in patients with resected pancreatic cancer: updated 5-year overall survival
First Author : Margaret A. Tempero, et al.
膵癌切除後補助化学療法のnab-Paclitaxel＋Gemcitabine療法とGemcitabine療法を比較した国際共同第3相試験（APACT）の5年生存率に関する追加報告
背景
切除可能膵癌に対する術後補助化学療法として、nab-Paclitaxel （nab-P）＋Gemcitabine （Gem）療法とGem療法を比較した多施設国際的オープンラベル無作為化第３相試験であるAPACT試験の結果は、主要評価項目である独立委員会の評価による無病生存期間（DFS）について有意な延長は認められなかった1)2)。しかし担当医の評価によるDFSならびに中間解析での全生存期間（OS）ではnab-P+Gem療法群で延長効果を認めていた3)。今回、Intention-to-treat(ITT)解析を用いたAPACT試験の５年OSが追加解析の結果が報告された。
対象と方法
本試験の対象は、組織学的にR0/R1切除され、かつCTで残存病変が認められない膵腺癌（T1-T3、N0-1、M0）でECOG PS 0/1、CA19-9が100U/mL未満で前治療を受けていない患者である。患者は切除状態（R0とR1）、リンパ節の状態（陽性と陰性）、地域で層別化された。術後補助療法は、術後12週以内に開始され、nab-P＋Gem療法群とGem療法群に1:1で無作為に割り付けられた。nab-P＋Gem療法は、1日目、8日目、15日目にnab-P 125mg/m2とGem 1000mg/m2が投与され、28日間を1サイクルとして、計6サイクル実施された。Gem療法は、同じスケジュールでGem 1000mg/m2のみが投与された。
図１ 試験デザイン
