Depth of response (DpR) and duration of response (DoR) are associated with overall survival (OS) in patients with unresectable hepatocellular carcinoma (HCC): Exploratory analyses of IMbrave150
First Author : Masatoshi Kudo, et al.
切除不能肝細胞癌患者においての奏効深度(DpR)と奏効期間(DoR)は全生存期間(OS)と関連する。IMbrave150の探索的解析
背景
IMbrave150試験(NCT03434379)は、切除不能な肝細胞がん患者に対する標準治療としてアテゾリズマブ・ベバシズマブ併用療法の有効性を確立した試験です。最近の解析では、この治療を受けた患者において、RECIST1.1に基づく奏効が全生存期間(OS)と関連することが示されています。また、他癌腫においても免疫療法や分子標的治療においては、奏効の深さ(DpR)や奏効期間(DoR)がOSに影響することが報告されています。本研究では、DpRおよびDoRとOSの関連性に関する既存データと、新たな探索的解析結果を示します。
対象と方法
IMbrave150試験に参加した切除不能な肝細胞がん患者を対象。患者は、アテゾリズマブ・ベバシズマブ併用療法と、標準治療であるソラフェニブを受ける群に無作為に割り付けられました。治療効果はRECIST1.1基準に基づいて評価され、最良全奏効、奏効の深さ(DpR)、奏効期間(DoR)が測定されました。また、これらの指標と全生存期間(OS)との関連性を探索するための統計解析が行われました。
アテゾリズマブ・ベバシズマブ併用療法では、OSと無増悪生存期間(PFS)をDpR別にサブグループ解析した。DpRのサブグループ解析では、患者をDpRに基づいて5群に分けた:A群(-100% ≤ DpR ≤ -60%)、B群(-60% < DpR≤ -30%)、C群(-30% < DpR < 0%)、D群(0% ≤ DpR < +20%)、E群(+20% ≤ DpR)。(図1)