胃癌 RAINBOW

対象疾患 治療ライン 研究の相 主要評価項目 実施地域 日本の参加
胃癌/食道胃接合部癌 2次治療 第3相 全生存期間 国際 あり

試験名: RAINBOW [ClinicalTrials.gov IdentifierÅFNCT01170663]

レジメン: パクリタキセル+ラムシルマブ vs パクリタキセル+プラセボ

登録期間: 2010年12月〜2012年9月

シェーマ

試験結果:

1. 全生存期間(主要評価項目)
  中央値 95%信頼区間
パクリタキセル+ラムシルマブ 9.6ヶ月 8.5-10.8
パクリタキセル+プラセボ 7.4ヶ月 6.3-8.4
HR 0.807 (95%C.I. 0.678-0.962)
p=0.017
2. 無増悪生存期間
  中央値 95%信頼区間
パクリタキセル+ラムシルマブ 4.4ヶ月 4.2-5.3
パクリタキセル+プラセボ 2.9ヶ月 2.8-3.0
HR 0.635 (95%C.I. 0.536-0.752)
p<0.0001
3. 奏効率
  奏効率 95%信頼区間
パクリタキセル+ラムシルマブ 28% 23-33
パクリタキセル+プラセボ 16% 13-20
p=0.0001
4. 病勢制御率
  病勢制御率 95%信頼区間
パクリタキセル+ラムシルマブ 80% 23-33
パクリタキセル+プラセボ 64% 13-20
p=0.0001
5. 有害事象
  パクリタキセル+ラムシルマブ パクリタキセル+プラセボ
  全Grade Grade 3以上 全Grade Grade 3以上
白血球減少 111 (35%) 57 (18%) 69 (21%) 22 (7%)
好中球数減少 178 (54%) 133 (41%) 102 (31%) 62 (19%)
末梢性感覚ニューロパチー 150 (46%) 27 (8%) 119 (36%) 15 (5%)
高血圧 78 (24%) 46 (14%) 16 (5%) 8 (4%)
蛋白尿 54 (17%) 4(1%) 20 (6%) 0 (0%)
鼻出血 100 (31%) 0 (0%) 23 (7%) 0 (0%)
結語
パクリタキセル+ラムシルマブ併用療法はパクリタキセル+プラセボ療法と比較して全生存期間を有意に延長し、切除不能胃癌/食道胃接合部癌の2次治療における新たな標準治療となった。
Reference
Wilke H, et al. Lancet Oncol. 2014 Oct;15(11):1224-35
執筆:香川大学医学部附属病院 腫瘍内科 助教 大北 仁裕先生

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