Phase III randomized study of pembrolizumab versus chemotherapy for microsatellite instability-high advanced colorectal cancer.
First Author : Kai-Keen Shiu, et al.
MSI-H/dMMR 進行再発大腸癌の一次治療におけるペムブロリズマブと化学療法の第3相比較試験
背景
進行再発大腸癌(mCRC)のおよそ5%にマイクロサテライト不安定性(MSI)を認める。ペムブロリズマブは先行する第2相試験であるKEYNOTE-164試験において、既治療の固形癌患者に対し奏効割合(ORR):33%、奏効期間:未達と報告され、米国FDAにおいて進行再発MSI-High(MSI-H)固形癌に対し適応となっている1),2)。国際第3相非盲検試験であるKEYNOTE-177試験では、mCRC患者に対する一次治療において、ペムブロリズマブと化学療法が比較され、ペムブロリズマブ群において無増悪生存期間(PFS)の有意な延長を認めた3)。
今回はKEYNOTE-177試験における探索的な評価項目であるPFS2(試験治療開始から試験治療終了後の二次治療におけるPDまでの期間)と健康関連QoL(Health related QoL; HRQoL)のデータが公表された。
対象と方法
KEYNOTE-177試験の対象は、未治療のMSI-H、またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)のStage IV大腸癌患者であり、ペムブロリズマブ群、主治医選択による化学療法群(化学療法群)に1:1で割り付けられた。化学療法群においては、中央評価でPD判定となった場合、ペムブロリズマブをクロスオーバーで使用することが認められた。(図1)