大腸癌化学療法の変遷(切除不能進行再発)
2. 殺細胞性抗癌薬併用療法

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総論

1990年代半ばから2000年代前半にかけて、5-FU/LVにIrinotecanおよびOxaliplatinを組み合わせたレジメンが次々と開発された。OSは20か月に到達し、切除不能進行・再発大腸癌に対する化学療法は大きな進展を遂げた。本項では大腸癌化学療法における殺細胞性抗癌薬の併用療法に関して述べる。

2.1 Irinotecan

2.1.1 IFLレジメン(Saltzレジメン)

Bolus FU/LVとIrinotecanの併用レジメンである。Saltzらにより、初回治療としての5-FU/LV(Mayoレジメン)およびIrinotecanに対し、主要評価項目であるPFS(IFL vs. 5-FU/LV vs. Irinotecan=7.0か月 vs. 4.3か月 vs. 4.2か月, p=0.004)および奏効割合(各々39% vs. 21% vs. 18%, p<0.001)、OS(各々14.8か月 vs. 12.6か月 vs. 12.0か月, p=0.04)における優越性が示された1
その後、IFLを試験治療とした第3相試験(N9741試験、CALGB C89803試験)の解析によって、IFL群の治療関連死亡が他の試験治療と比較して3倍多いことが指摘されたこと2、bolusFL、FOLFOX、IROXを比較したN9741試験3およびFOLFOXとFOLFIRIを比較したV308試験の結果より4、IFLよりもFOLFIRIの方が抗腫瘍効果および安全性において良好であると認識され、現在では使用されなくなっている。

IFLレジメン(Saltzレジメン)

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